龍虎堂薬局 | 予防分野における全国実力薬局100選

夏苅　和子代表インタビュー
薬にたよらない”自己治癒力”の高い身体を作るために

－開局の経緯について教えてください

調剤薬局に勤務していたころにも薬害の事件がありました。調剤に関わっている者として『治ってほしいと思って調剤している薬で薬害がおきては意味がない』と強く思っていました。その後、漢方に出会い、対症療法ではなく身体の中から調えていくことに魅力を感じ、漢方相談を店の柱として開局しました。さらに数年後に中医学に出会い、日本漢方では思うように対応出来なかった方にもうまく対処出来る弁証論治があることを知り、専門的に勉強するようになりました。

－予防への取り組みは？

店頭や地区での講習会、小中学校で子供たちに「自分の身体は食べたものでできている。食べ方や生活養生を間違えると、五臓六腑のバランスが崩れて様々な病気に繋がる。」ということを伝えています。例えば、「辛いもの」の摂り過ぎは皮膚や粘膜、臓腑に炎症を引き起こす可能性があります。辛いものを食べる時には熱をさます野菜も一緒に食べるなどの工夫が必要です。深夜までテレビやゲームなどで夜更かししていては身体が回復出来ないこともお話しています。バランスよく食べて睡眠もしっかりとっていれば　自己治癒力が高まり“病気にならない体”を作ることができるんです。

－どんなお客様が多いのでしょうか

婦人病や不妊症、皮膚病など、病院に通ったがかんばしくないという人が多いですね。そうした方でも症状や普段の生活、食事の内容などを聞いていると問題点が浮かび上がってきます。その問題点を解消することが症状の改善につながります。お話を聞いて、お一人お一人の体質にあった対応法を考えていきます。体質改善のための食養生などについてもご説明しますが、なぜ体調を崩したのか？理由を分かってもらえると「なるほど、面白いですね。」と言う方も多いですね。

－今後の展望についてお聞かせください。

日本中の家庭に中医学の考えを浸透させたい。もし、家庭を守るお母さんに中医学の知識があれば、家族の舌や顔色、体調を見て食事を作ることができますよね。さらに、基本的な薬を家庭で常備し健康管理もできる。お母さんには中医学の考えに基づいた「ホームドクター」になって欲しいんです。あとは薬学部の学生さんにも中医学に触れる機会を増やしたいです。日本では医療と言えば基本的には西洋医学ですが、中医学の身体の陰陽や五臓のバランスを調えて健康に導く考えを知れば、興味を持ってやりたいと思う人も多いはず。まずは中医学をひとりでも多くの人に知ってもらうための取り組みをしていきたいですね！